哲学対話の会(2020.07.04)開催報告

第10回(2020/7/4)は9名で哲学対話を行いました。

趣旨・ルール説明、自己紹介のあと、参加した人から問いを出し合いました。

 

出された問いは以下のとおりです。

① どこから偽善になるのか

② エコって何だろう

③ 私たちにとってコロナウイルスとは何だったのか、少なくとも私にとってコロナウイルスは何だったのか

④ 対等な人間関係とは何か

⑤ 雰囲気って何ですか

⑥ 自粛警察は悪いことか

⑦ 自粛警察はなぜ出てくるのか

⑧ アートは私たちにとって必要なものなのか

⑨ 人の違いはどこまで許容されるのか

⑩ コロナ後、人類は変わるのか、どう変わるのか

⑪ 私たちにとって少なくとも私にとって美しいとは何か

⑫ 適切な中庸とは何ですか

 

「人の違いはどこまで許容されるのか」をテーマに決め、対話を行いました。

・海外と違って、日本ではその他大勢に入りたがる。

・違いを認めないから、自粛警察のような問題が出てくる。

・若いころ仕事を教えてもらったときに、理由を説明するのではなく「他の人はしてないでしょ」と言って怒られたことがあり驚いた。

・人と違っていることで排除するのはいじめに通じる。

・子どものころ、転居したらよそ者として徹底的に差別されたことがあった。

・今は時代が変わってきているところもあるのではないか。

・日本の年間の自殺者が2万人、貧困問題やコミュニケーションできず孤立する人の問題がある。

・コロナ対応に従事する医療従事者へのひどい差別に心が痛んだ。

・違うものに対する恐怖、弱さの裏返しではないか。

・人間が本能的に生物としてそういう傾向を持っているのだとすると怖い。

・コロナへの不安から買占めが起こった。貧富の差による分断も想定されるが、コロナウイルスは国境や貧富の差を超えて広がるものなので、みんなで助け合うようになったらいい。

・子どもの部活に親がついていかないと仲間外れにされる同調圧力があった。子どもに影響があると困るので従った。

・子どもたちは教室で一方的に授業を受けさせられ、外れたことをするとなんでと怒られる。作文でもこういうものでないといけないという答えが初めから決まっている。

・美しいもの、醜いものは同じように価値がある、人によって美しいと感じるのが違うのが当たり前。

・視点を変えたら美しいものがいっぱいある。周囲の自然にも美しいものがたくさんある。野の花も一つ一つ違う。

・一人ひとりの違いを認めるには、努力が必要。

・効率性から規格外の野菜が捨てられているが、規格外の野菜もおいしい。子どもの教育にも通じる。

・フィンランドでは、教師が「学校は幸せになる方法を見つける場所」と言っており、個性を伸ばす教育が行われている。

 

 

コロナの問題が生じてから、初めての哲学対話でした。今までより、危機感や問題意識を共有している感じがしました。